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某日記別館(裏日記)。トンデモや時事に特化。
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トリビア風に (ナレーション 故・中江真司さん)

和製英語 『モンスターペアレント』 の命名者は…… 








  向山洋一 である。


 
向山洋一といえば、かの「TOSS(教育技術法則化運動)」代表。
そしてTOSSといえば…TOSSウォッチング。そして 「水伝」授業
 
ソースは、「教室ツーウェイ 2007年8月号 No.347」編集前記(P.9)
確かに、「モンスターペアレント」なる語句が踊りまくってます。

まさか、この用語の本来の使い方って、TOSSの手法やら「水伝」授業やらに抗議する親を糾弾することだったりはしないでしょうね(笑……えませんねこれ)。
確かに、道理を弁えない理不尽な親が存在することには異存はありません。
いわゆる「モンスターペアレント」は存在するでしょう。但し「いつの世でも」
 ・果たしてそれが統計上増えているのかどうか
  (増加傾向はあっても不思議でないとは思いますが)。
 ・その対策をどうするのか
  (「正当な抗議」と「理不尽な要求」をどう区別するのか)
  (そもそも、そういう対応とかマニュアル化できるの?) 

言い出しっぺの人
とか、(かなり安易な)用いられ方とか、どうにもこの「モンスターペアレント」なる造語、「凶悪化する少年犯罪」の論調と非常に酷似してますね。それまでも普通に存在した問題の中でも、極端な事例だけをピックアップしてセンセーショナルに煽り立てる手法ですよ。

【やばいぞ日本】第4部 忘れてしまったもの(2)「お前ら全員辞めさせる」  (産経Web)
 >モンスターペアレントが一人でもいれば、その学校は崩壊してしまう

…などと、やたら危機感を煽り、一人の例外も存在を許さないところなんぞ特に。

「犯罪増加」や「医療崩壊」などと同様、リスクを減らすつもりが、不必要に煽り立てることで更なる重大なリスクを発生せしめる結果になるのではないか、との危惧を個人的には抱いておるところです。
学校側が面倒くさい抗議を排除するために都合の良い理由付けとして、または保護者コミュニティの和を乱す人間・行為を排除するための安易な差別化・レッテル貼りとして、ついでに、行き過ぎた個人主義」なるものと同時に権利・平等そのものを批判・否定するツールとして、この「モンスターペアレント」という用語が機能する可能性はあるんですよね(てゆーか、それが言い出しっぺの意図する「本来の使用法」じゃないかという疑念も拭えませんが)
少なくともこの言葉を用いる場合、そういう危険性を充分に考慮した上で用いるべきだとは思います。



おまけ

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十分な訴訟対策予算をつけてからにしてほしい
 その「モンスターペアレント」のせいで大学の一部が訴訟費用の負担に耐えきれず、理不尽な和解を強いられて金をふんだくられているわけで。法人化後は国賠法じゃなく民訴法でやるもんだから、そりゃもう訴え放題と化してる模様。
 顧問弁護士の数を増やさないと対応できないが、増やす予算がないという現実もあったり。
 「モンスターペアレント」対策としては、弁護士費用を十分につけてくれればそれでかなり解決するかと。
apj 2008/01/13(Sun)14:31:30 編集
危機管理は必要でしょう
現場の御意見どうもありがとうございます。

どちらかといえば、これ危機管理の問題だと思っておりまして、今も昔も、そしてまず間違いなく未来においても理不尽な親は一定確率で存在するわけですから、常時存在する理不尽に対処するだけの装備は必要だとは思います。

確かに訴訟費用の用意があれば、そういうクレームに対しても多少は余裕持って対処できるでしょう。しかし、理不尽に対して、もちついて対処するにも先立つのは「銭」ですか。世知辛い話ですねえ。

ふと思いついたのですが、「モンスター保険」みたいなの考えられないものか。なんか特撮(それも怪獣系)のネタにありそうな話ですが(笑)。
相手はモンスターなので(笑)、法の枠を踏み外しておりましょうし、訴訟でも勝てる確率かなり高いのではないかと。相手から回収できるか、という問題はありますが。
gallery 2008/01/13(Sun)16:34:05 編集
モンスター保険の保険料は……
 回収が難しいことが問題なんです。
 訴訟制度というのは、救済のための間口を広くするという方針で運用されていますから、よほどヒドイ訴訟でない限り(請求内容が完全なウソやでっち上げで無い限り)、訴えたこと自体が不法行為であるとして損害賠償が認められるという判決は出ません。せいぜい、反訴して、双方の請求棄却の判決で、原告被告とも金は得られず、訴訟費用と弁護士費用だけがかかるという結末になりそうです。
 弁護士費用が潤沢にあれば、モンスターペアレントとの消耗戦を戦えるのですが、そうでなければ学校が一方的にカモになるだけです。学校が一人のモンスターペアレントでひっかき回されるとしたら、それは、弁護士費用の不足にも原因があるかと。
 向山洋一に任せておくとネーミングだけで終わりそうなので、「訴訟対策費用を増やせ」キャンペーンを展開することが必要ではないかと。
apj 2008/01/13(Sun)22:39:50 編集
タイトルが食い違いました
 上記のタイトルは、「訴訟費用の回収は難しい」とすべきでした。パスワードを入れ忘れて修正ができませんので、ここで訂正させてください。

 ところでモンスター保険を作ったとして、保険料をいくらにすると成り立つでしょうかねぇ……。学校に顧問弁護士を置いた方がよさそうな状態なんですが、都会で弁護士を丸一日拘束すると10万円くらいはいきそうですし、訴訟となるとまた加算されそうです。
apj 2008/01/13(Sun)22:43:51 編集
やはりネックは回収ですか
すみません遅くなりまして。自分とこのblogを見てないとは何事ぞ。

相手はモンスターなので人間様の常識は通用しませんし(失礼)、訴えるようなモンスターなら不法行為の一つ二つ仕出かしてそうな気がしてたんですが、実質、それで損害賠償まで取るの難しいんですか。
ううむ、実務の方には疎いので。

ただ、需要は現在未来通じてあるはずですし、システムとしては悪くないと思うんですよね。トータルでみれば、学校と保険会社と弁護士の三人態勢になるわけですし、訴訟の費用も負担も(少なくとも今までよりは)減るとは思うんですよ。試算なんぞ全然してない机上の空論でありますが。

回収が難しいとなると、問題となるのはやはり掛け金ですかね。泣き寝入った方が遥かに安上がりならば、経営状況の思わしくない学校とか、保険入るの二の足踏むでしょうし。
個人的には、理不尽な行動に対しては(国家・個人問わず)立ち向かった方が社会倫理的にも好ましいですし、トータル的な訴訟経済としてもプラスになるんじゃないかと思うんですが(これも机上の空論ですが)。
あとは、保険を濫用する不届きなのが出て来やしないか、とかですかね。
gallery 2008/01/15(Tue)14:41:21 編集
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