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某日記別館(裏日記)。トンデモや時事に特化。
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うちの日記なんぞ見に来るヒマな人は既に承知とは思いますが、
知らない人がおられた場合に備えて、物理学者の菊池誠さんによる解説。
 →ニセ科学関連文書

で、私の個人的スタンス。

モーツァルトは悪くない。
というか、私も音楽活動に多少なりとも関わっておりましてモーツァルト大好き。
「Requiem」なんぞ全曲暗譜しておりますし、店でもBGMとして流してます。
別に人様の心を洗おうなんぞという高尚なものではございません。
単に、私が好きだから掛けているだけのことで。

また、(モーツァルトはじめ)BGMが人に良い影響を与えることも、
科学的分析・実験を経た結果さえ出れば認めるに吝(やぶさ)かではありません。
こういうのも別に否定しません。→音楽とリラクセーション

音楽が緊張を解し、ストレスを軽減する効果は、実際あると思っています。
しかしそれは、別にモーツァルトだけに限ったことではないとも。
他のクラシックはどうなのか。バッハはショパンはベートーヴェンは
他のジャンルの音楽はどうなのか。演歌は民謡は童謡・唱歌は黒人霊歌は。
フォークはロックはニューミュージックはへヴィメタはプログレはジャズは。

……ぶっちゃけ、モーツァルトをやたらと持ち上げる方々ってのは、

 「クラシックは高尚で、世俗的な音楽は低俗だ」

という、偏見を持っているようにしか見えません。別にいいじゃん好き嫌いで。
私もクラシック好きですが、科学的に効果があるから好きなんじゃありません。
逆に、科学的なお墨付きがなければ、好きになれないわけでもないと思いますが。
ついでにモーツァルトの楽曲も、当時は世俗的な音楽の一つに過ぎませんし。


結論。

モーツァルト本人は勿論、楽曲そのものに罪はないし、
BGMが人に好影響を与える可能性も否定しない。

しかし、音楽熟成協会の主張するモーツァルト効果は、
明らかにニセ科学であり、こちらは否定されるべきだ。


……と、それだけのことです。

信じる人は信じる人で、思想信仰は自由ですので別に構わんのですが、
こういうニセ科学理論が公共の立場で力を得たり、一般常識化したり、
学校教育の現場で教えられたりすることに関しては、大いに危機感を抱くところ。
少なくとも、図らずもその手助けをしている形になっている鳥取大学医学部には、
早急に善処して頂きたく思っております。

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しかし、もっとシャレにならないことがあります。
地元では、このニセ科学の普及に科学が貢献してしまっています。
もうちょっと正確に言うと、科学がニセ科学に利用されているのです。

あの音楽熟成協会顧問として、(おそらくは名義貸しでしょうが)
鳥取大学医学部の面々が名を連ねているのが先ずそう。

 井藤 久雄   医学博士  鳥取大学医学部長
 藤井 輝明   医学博士  鳥取大学医学部教授
 田中 俊行   医学博士  鳥取大学医学部助教授
 深田 美香   医学博士  鳥取大学医学部助教授
 祝部 大輔   医学博士  鳥取大学医学部講師


そして、この中の深田美香助教授の実験により、以下の如く
このニセ科学に都合の良い結論が続々と導き出されておるのです。

  モーツァルトで仕事の疲れが軽減
    [日本経済新聞 2006年(平成18年)5月17日]

  “モーツァルト効果”あった
    [日本海新聞 2007年(平成19年)1月17日]


そして、音楽熟成協会のサイト内「研究報告」においては、
あたかも音楽熟成の効果が科学的に立証された
とも受け取れるような書き方をして憚らないのです。

実際のところ、深田助教授が音楽熟成が科学的であると断言した
記述なんぞ一言もありませんし、毎日新聞によるニセ科学批判特集記事
理系白書’07:第1部 科学と非科学/1 万能うたう「波動」
でのインタビューにおいても、以下のように話しておられます。

 深田助教授は 「他の音楽にも効果はあるかもしれず、
 モーツァルトだけを特別視する材料はない。被験者が少なく、
 ストレスを左右する他の要因を考慮していない。個人差もある。
 統計学的な説得力はない」 
と話す。学会や論文では発表していない。


…なので、研究者としての誠実さを疑おうとは思いませんが、
統計学的に説得力のない実験を、わざわざする根拠って何でしょう。
単なるアピールでしょうか。それとも……

少なくとも、科学者の断言・極論を避ける誠実さをニセ科学が都合良く解釈し、
その宣伝活動に「科学」を最大限利用していることには変わりありません。
ニセ科学の存在とその手法について、あまり理解ないが故だとは思いますが。

少なくとも、真っ当な学問の徒としては、学問を利用しようとする
ニセ科学からは学コミで縁を切って頂きたく思うところです。
実際、学術的・統計学的には説得力のない実験でありますし、
標本・実験過程にも何らかのバイアスが掛かってそうで更に説得力ダウン。
てゆーか、深田先生の研究にとってはむしろ逆効果ではないかと

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その明らかなニセ科学を広めている音楽熟成協会を、
地元紙はじめマスコミはかなり好意的に採り上げております。

音楽熟成協会の広報記録を見れば、そのあからさまなトンデモ具合と共に、
モーツァルトが地元民を侵食していく過程がよく分かります。

モーツァルト効果は、人間ならず家畜などの動物や、植物、酵母菌など菌類。
更には大豆やハムなどの食品はおろか、無機物にまで及ぶようです。
森羅万象は波動で共鳴・共振するのでありまして、紙もインクも
最小の原子は同じで、それを取り巻く波動によって違う物質になります(1)。
いや嘘じゃないですったら。本人らがそう言ってるんですから
つまり、モーツァルトを聴かせれば、元素変換が起こせるんですよ(2)。

青果会社はおろか、信用金庫に侵入したり市庁舎を侵食したり、
広報記録には載ってませんが、画像の如く水源にも混入しようとしたりと、
27.jpg




驚くべき浸透力・侵食力を発揮する
第16使徒 アルミサエル・モーツァルト

現在、地元への侵食の度合いは進行してまして、医療現場にも入り込み、
更には最悪なことに、教育現場にまで手を伸ばしつつあります。
わが地元の中学校では、2000年過ぎくらいから名刺作成やHP製作など、
PCの基本操作を教える職業体験授業やってるらしいのですが、問題なのは、
その肝心の職場があの東京印刷。子供に簡単なPC技術を教えるついでに、
あのニセ科学教え込んでいるようなのです 

そのニセ科学に影響されてしまった、哀れな中学生たち
   2003年 2004年 2005年

『水からの伝言』が道徳の授業に使われるのもマズいですが、
課外授業ではあってもニセ科学を教えるような職場に子供を送り込むのも、
同じくらいマズいんじゃないかと思います。

すみません。うちの地元、リアルにシャレにならなくなってます。
更には韓国にも音楽熟成教会が設立され、台湾にも設立されるとのこと。
こういうニセ科学輸出するの、両国の友好のためにも勘弁して頂きたいもので。



(1)量子力学における波動とは、何の関係もありませんが気にしちゃいけません。
(2)素晴らしき哉モーツァルト。そういや、言葉が水に影響を与えて元素変換て話もありました。
 そんなら直接「キューティーハニーの歌」でも流してみてはどうかと。

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音楽熟成協会なる組織が地元にございます。
母体となっているのは、 東京印刷という地元印刷会社。
そして、その背後にいるのが会長である七田式右脳教育七田眞氏(1)。

その音楽熟成協会が、どんな主張をしておるのかといえば、
日本音楽熟成協会理事・杉原弘一郎(東京印刷株式会社 取締役社長)
曰く、

 クラシック音楽(特にモーツァルト)の波動による右脳開発は
 極めて集中力が増し、生産力向上、ミスの削減、人間力のレベルアップ、
 ヒラメキ、イメージによるデザイン力の飛躍的アップ、
 波動による受注増とその効果は想像を絶するものがあります。


日本音楽熟成協会会長・七田眞(しちだ・教育研究所会長) 
曰く

 学習に障害を持つ子は頭が悪いのではなく、耳が悪いのです。
 耳こそ脳力の源泉なのです。
(←難聴の人のこと、考えたことあるのか?)

 モーツァルトの曲は、人間によいばかりではありません。
 人間が飼っている家畜に聴かせるとよいという話はよく知られています。
 ニワトリに聴かせると、ニワトリ同士つつきあうけんかがなくなり、
 卵の産出が倍になった、質もよくなったという話や、の乳が良質になり、
 よく出るようになったという話は誰もが聞いている話だと思います。
 酵母菌に聴かせると、植物の成長がよくなったという話もよく聴きます。
   (中略)
 お酒の醸造では必要な酵母菌を活性化するのでおいしくするとされています。


 選曲が正しければ、新米作業員の作業レベルが、わずか数ヶ月間で
 ベテランの域に達する
と言われます。来客の多い店で
 モーツァルトを流すと、集客率がよくなり、売上率が高まります


 モーツァルトの音楽には右脳の能力を開く力があって、それを流すと会社
 全体にプラスの波動が広がり、会社をプラスの波動で覆っていきます。
 するとどうなるでしょう。その最高のプラスの波動に合わせて、
 会社全体にすばらしいことが次々に起こるようになります
   (中略)
 モーツァルトの音楽を流すようになって (中略)
 まず社員の欠勤が少なくなり、工場の事故が少なくなりました。
 どういうわけか機械の故障も少なくなりました。
 社員の仕事の効率がよくなり印刷ミスも少なくなりました。
 デザイナーたちのデザインが褒められるようになって、
 コンテストでもよく入賞するようになりました。
 印刷の仕上がりがよいため注文も増えてきました。
 また、どういうわけか、訪れる人が増えて、杉原社長の周りは
 つねに多くの人が集まるようになったのです。杉原社長は
 「これらの現象はすべて音楽のお陰だ。会社全体の波動が
 プラスになり、すべての良きことを引きつけているのだ」
 と結論付けました。




「モーツァルトを聴くとリラックスして(結果的に)健康になれる」
 くらいならまだしも、
機械の故障が少なくなるだの、すべての良きことを引きつけるだの、
明らかに科学はおろか、もはや音楽すら関係ないことまで口走ってます。
あからさまにニセ科学 の匂いが漂ってくるのですが。
そしてその組織はと申しますと、会長に七田眞氏。
そして特別顧問に船井幸雄氏(2)。これでマトモな組織なわけがありません。
案の定、役員には名義貸しの地元政治家・著名人と共に、
七田式教育の関係者が多数、混じっております。
中には「?」な方もいらっしゃいますが(後述)。


(1)七田眞氏個人に関しては後日扱うとして、ここでは多くを語りません。
 ただ、氏の著作は『トンデモ本の逆襲』でも採り上げられ(P.123)、
 七田式右脳教育HPでは、右脳開発により以下の能力が身につくと
 今でもマジメに言われていることのみ触れるに留めます。

 > (4)ESPの能力(テレパシー、透視力、触知力、予知力など)
(2)斎藤貴雄氏曰く、オカルトビジネスのドン」(『カルト資本主義』より)

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音楽熟成「教会」です。 お間違えなきように(笑)。
正式名称は、「音楽熟成協会」なのですが、
ほとんど言ってること宗教なので、敢えて「教会」に相成りました。
考えてみたら、統一協会の逆パターン♪(あそこは、自称「教会」)。
ちなみに、日付はヴォルフガング=アマデウス=モーツァルトの250歳の誕生日。

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